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‘新入社員松本’

皆さんこんにちは、入社してから5か月が経ち、会社にも慣れてきた新入社員の松本です。今日は、社内で毎月行われている有人飛行実験で見た、あるものについて紹介したいと思います。実験当日の朝、気球打ち上げ直前の話です。夜明け前から開始した実験準備が終わり、ヘリウムガスを注入した気球が打ち上げ場所まで運ばれていた時のこと。写真のような色のついたゴム風船が何度か飛ばされる光景を目にしました。この風船は何なのか!?どうしてこのような風船を飛ばしているのか!!?気になったので、話をきいてみました。

 

カラフルなゴム風船の正体

話を聞いたのは、実験チームの部員として活躍する、機械課の伊藤さん。この風船の正体は、気球を打ち上げる前の風観測用に使われる、パイロットバルーンというもの。実験チームの中では「パイバル」と呼ばれていて、パイバルの運用を担当している伊藤さんはパイバルおじさんと呼ばれています。

飛行機のようにジェットエンジンやプロペラなどの動力源を持たない気球は、風の流れが気球の進路となるため、風の観測を様々な視点から詳しく行う必要があります。パイバルは、そのような風の中でも、1,000m以下を流れる風、「地上風」の観測に使われます。地上風の流れは、地形(山、川、海、谷、、、)や障害物(ビル、鉄塔、木、、、)によって大きく変わるため、複雑な流れをしています。時には、気象予報で出されている風予報とは真逆に流れることもあるなど、本当に予測することが難しい風なのです。

 

パイバルおじさんによるパイバルの放球

そこで、パイバルの出番。パイバルを気球の打ち上げ前に飛ばし、風に乗って流れる方向とその高さを地面から計測することで、地上風がどのように流れているか、タイムリーに知ることができます。パイバルは、打ち上げた気球が地上風を受けて予想外の方向に流れる危険を予防することに役立っているそうです。パイバルおじさん、実験の安全を守るため、これからも頑張ってください!

こんにちは、新入社員の松本です。3月に入り、少しずつ日が長く、温かくなっていくのは嬉しいものだなあと、ささやかな幸せを感じる今日このごろです。春はもうすぐそこ!今日も張り切って会社をレポートしていきたいと思います。

 

OPEN UNIVERSE PROJECTの記者発表会を開催しました


去る2月21日、OPEN UNIVERSE PROJECTの記者発表会を、東京の恵比寿ザ・ガーデンホールで開催しました。OPEN UNIVERSE PROJECTとは、気球によって“誰もがいける宇宙遊覧”を実現する岩谷技研のテクノロジーを軸に、様々な業種のパートナーとの共創によって日本から宇宙産業を開拓し、宇宙をすべての人にひらかれたものにしていく「宇宙の民主化」プロジェクトです。

記者発表会では、岩谷社長による新型の2人乗りキャビンの発表や、共創パートナーの紹介、和歌山大学の秋山演亮(あきやまひろあき)教授、宇宙タレントの黒田有彩さんを招いてのトークセッション、宇宙飛行士の山崎直子さんからのビデオメッセージの紹介などが行われ、岩谷技研が新しい一歩を踏み出す記念日となりました。

 

「週末、宇宙行く?」


記者発表会のテーマはズバリ「週末、宇宙行く?」。厳しい選抜と訓練を突破した宇宙飛行士やお金に超余裕のある資産家など、選ばれた人しか行くことができない宇宙を、子どもやお年寄り、普通のお父さんお母さんでも行けるようにすること。国の専門機関や、大企業など、選ばれた企業・組織でなければ挑戦することができない宇宙開発事業を、だれもが挑戦できる仕事に変えていくこと。この言葉にはOPEN UNIVERSE PROJECTを通して、宇宙を誰もが行くことのできる場所、誰もが関わることのできる場所にしていきたいという想いが込められています。

 

3つの募集を開始します!


今回の記者発表会で岩谷技研は、2023年度内に体験枠を販売提供する第一回搭乗者の募集、今後の高高度気球の開発とパイロット任務を担う社員の募集、OPEN UNIVERSE PROJECTに参画し宇宙遊覧サービスの開発を行う共創パートナーの募集を開始しました。「週末、宇宙行く?」の未来を実現するため、多くの宇宙遊覧を体験していただくお客様、サービスを共に提供する仲間とサービス開発をする企業様に応募いただければと思っております!

 

成長スピードを実感


私が岩谷技研とはじめて出会ったのは2020年、大学生最後の夏休みでした。あの頃は、岩谷社長と数人の社員・学生アルバイトで実験・開発を行っており、今よりもかなり小規模な会社でした。今回の大々的な記者発表会は、自分のいる会社の成長スピードを改めて実感する機会となりました。会社が成長していくのは、色々な仲間、開発パートナー、そしてサービスを利用してくれるお客様と出会っていくからだと思います。これからも岩谷技研をどうぞよろしくお願いします!

みなさんこんにちは、新入社員の松本です!今回は12月に山口県の宇部市で行われた、ロケット実験についてレポートします!岩谷技研は気球の会社なのにどうしてロケット?と思う方も多いと思います。岩谷技研の主な開発事業は、高高度ガス気球と、気密キャビンの開発ですが、協力や共同実験という形で、他の宇宙開発企業の実験・開発に参加させていただくこともあるんです!今回は、福島県南相馬市にあるAstroX社モデルロケット空中発射実験に参加しました。

 

気球からロケットを発射!


AstroX社は成層圏まで打ち上げた気球からロケットを発射し、低軌道への人工衛星投入を計画している会社です。ロケットは地面からモクモクと煙を上げて飛んでいくものだと思っていた私ですが、ロックーン(Rockoon)方式と呼ばれる、気球からロケットを空中発射する手法は、打ち上げにかかるコストが抑えられること、打ち上げ中止リスクが減るなどいろいろとメリットがあるようです。気球からロケットを発射する、、、気球開発企業でもある我々にとってもまさに実現したい素晴らしい夢のある計画です。

 

採石場での実験!?


今回岩谷技研はロケットを吊り下げる気球製造から現場での打ち上げサポートまでを担当しました。実験の朝、現場に向かった実験メンバー。いつもは十勝平野のだだっ広い平地で実験を行う岩谷技研ですが、今回の実験場所は、岩壁に囲まれた採石場でした。採石場は窪地であるため、平地に比べて風の影響が少なく、実は気球の打ち上げに適しているのではないかということを発見!?着々と準備を進めていきました。実験を開始したのは午前7時ごろ。諸々の準備を終え、午後から実験が行われました。参加者・ギャラリーの皆さんは緊張の面持ちでしたが、発射は成功!岩谷技研にとっても初の試みとなる実験が無事に成功し、気球が持つ宇宙開発における可能性の広がりを実感することができました。

 

以上、気球からロケットを空中発射する、AstroX社のモデルロケット空中発射実験に参加した時の様子についてレポートしました。岩谷技研では高高度ガス気球を、実験実施企業が求める要求に応じて自社工場にてテイラーメイドし、実験場に出向いてガスを充填〜打ち上げ〜回収するまでフルサポートする、ワンストップサービスを展開しています。ガス気球を用いた実験に関するご相談やテイラーメイドのご要望がございましたら、是非ご連絡をよろしくお願いいたします。それでは!

文系の松本が実験をレポートします

皆さん、こんにちは!11月1日に岩谷技研に入社した、新入社員の松本です。私の仕事は「ITシステム管理」ですが、岩谷技研の全貌をできる限り早く知るため、今後しばらくはすべての実験に参加しレポートを提出せよ!との上長からの指示を受け、こちらの社内報ブログで記事を書かせていただくことになりました。

というわけで技術者の皆さんとは違う、文系出身である私の目線からの実験レポートその1です!

11月10日(木)、北海道某所にある体育館にて“開放弁”のテストが行われました。

 

岩谷技研製のガス気球は美しい

まずは今回実験に使った気球を見てください!体育館の明かりに反射するプラスティック製の球体が実に美しいですね!

ですがこの気球、私たちが気球といわれてイメージする、カラフルでカゴがついていて火を噴くバーナーがぶら下がった、いわゆる「熱気球」とはずいぶん違ってますね。気球には大きく分けて熱気球とガス気球の2種類があり、岩谷技研で使用するのはガス気球です。

ガス気球は、気球内に充填した空気よりも軽いヘリウムガスの浮力で飛びます。ヘリウムはなにしろ空気より軽いのでどこまでも上昇していこうとします。ではガス気球はどうやって地上に戻ってくるのでしょう?

そうです!ガスを抜き、浮力を減らして降下するのです。

 

開放弁で浮力を調節する

その時に使われるのが今回の実験でテストした開放弁という装置です。開放弁は気球を満たしているヘリウムガスをゆっくりと外に逃がすことで浮力を減らし、気球を地上に戻す働きをします。

こちらが開放弁調整中の写真です。気球のてっぺんに取り付けられており、手元のリモコンで開閉動作を遠隔操作します。また、万が一リモコンが機能しなくなった時のために、手動でも開閉させることができる仕組みが備わっています。

開放弁は丸い形をしており、プラスティックの気球表面に取り付ける台座と、弁の開け閉め動作に使用されるその他の部品に分かれています。

 

ガス気球は開放弁が命!

大きな大きな気球のてっぺんに取り付けられた小さな部品ですが、宇宙の入り口まで舞い上がった気球を地上に戻す重要な働きをしているんですね!実験を行う技術者たちも真剣な表情で作業をしていました。

今回は岩谷技研の使う気球が熱気球とは異なるガス気球であること。そしてガス気球は開放弁を使い内部のヘリウムを放出することで地上に戻ってくることを学びました。

岩谷技研では毎週幾つもの実験を実施しています。今後も現場に出かけて行って色々と学び、実験の様子をお伝えしていきます。それではまた!