【総力特集!岩谷社長インタビュー Vol.3】岩谷社長に聞いてみた!素朴な質問

我々、取材陣が岩谷社長に初めてお会いしたのは、2022年3月の江別気球工場竣工披露式でした。岩谷社長の第一印象は「なんて物腰の柔らかい礼儀正しい方!頭脳明晰すぎる!」と今までに出会ったことのないタイプで、つかみどころがないような不思議な魅力を感じたことを覚えています。

その岩谷社長の不思議な魅力を理解するためにもメイトさんや社員さんにインタビューをした際には「岩谷社長に聞いてみたいことありますか?」と皆さんに聞いていました。今回は、岩谷社長の基本情報として知りたいけど・・・お忙しい社長に聞くのは恐縮してしまうような内容をあえて質問してみましたが、簡単な質問からは想像もできない回答が繰り出されました。ここではまず単純なQ&Aをご紹介しますね。

短時間睡眠で大丈夫!岩谷圭介の時間術

気球の設計、開発だけではなく、会社の経営など、岩谷社長のスケジュールは分刻み!さらにご家庭では、3人のお子さんの育児と、とにかく忙しく過ごしていらっしゃる印象の岩谷社長に対して

「ちゃんと食事されてますか?寝ていらっしゃいますか?と心配される声が多いです」とお伝えすると「寝なくてもいいタイプなので得してると思います」とニッコリ。平均的な1日のタイムスケジュールを教えていただけますか?

「朝は、3時頃に起床します。」ん?3時は朝ではなくて夜中なのでは?と早速のツッコミどころですが、岩谷社長は4時間ほどの睡眠時間があれば十分なのだそうです。

早朝のこの時間帯はメールや電話、問い合わせをされることがないので、集中して自分の仕事に取り組める貴重な時間です。

7時頃、お子さん達が起きてくると仕事をやめ、一緒にご飯を食べます。

8時に出社し、18時〜19時頃に退社することが多いのですが、
「会社にいるとミーティングがあったり、質問されたりするので仕事ができない」
と言うので、それも大切なお仕事ですよと笑いました。

ご自宅では、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」を子ども達も大好きなので一緒に見るなど、家族の時間を楽しく過ごし1日を終えるのだそうです。

まずは、岩谷社長がいわゆるショートスリーパーと呼ばれる毎日の睡眠時間が短時間でも、健康への影響がまったく無いタイプだということがわかり一安心でした。フランスのナポレオン・ボナパルトや発明家のトーマス・エジソン、芸術家のレオナルド・ダ・ヴィンチらと同じですね。

「奥さんは自分とは違ってよく寝るんです。規則正しくスケジュールに忠実なタイプなので助かっています」と、話題はご家庭の話に・・・

集中すると寝食も忘れるタイプ

「好きなことをずっとやっていて、ご飯を食べるのも忘れ、気がついたら朝になってしまうくらい集中してしまう」ことがあるという岩谷社長。ご自身では「不器用なタイプ」と表現されるのですが、そんなに熱中して物事に取り組める集中力と体力がすごいですよね。なので「食事しているところをあまり見たことがない」「生活感がない」と思われてしまうのでしょう。

「奥さんが時間になると食事を用意してくれて、声をかけてくれるのがありがたい」と奥様の話をするときには、とてもニコニコされる岩谷社長。声かけがなければ際限なく集中し続けてしまうので、奥様が自然と生活のリズムを整えてくれているようです。

奥様が作るお料理で好きな物はありますか?と聞くと「こだわりなくなんでも食べる」と言うので、きっと奥様の作るものはなんでも美味しいのですね!

唯一苦手なのが、以前に食べてあたってしまったことがあるカキで、どちらかというと肉派だと教えてくれました。(この肉派の質問からの、動物は犬派?猫派?の話題は、思いもかけない話しに発展するので、別のコンテンツでお伝えします)

岩谷社長はお酒を飲むと…?

「お酒は飲みますか?という質問もありました」と聞いてみると、

仲さんが「あまり飲めないけど、飲むと甘えたかわいい感じになって、大好きな奥さんの話をしてのろけたりする」と教えてくれたので、そんな可愛い岩谷社長も見てみたいものだと思いました。

我々インタビュアーの勝手な思い込みでは、岩谷社長はきっとワインの産地や銘柄に超詳しくてかなり飲むのでは?といった印象がありましたがハズレました。きっとお酒を飲む時間があったら大好きな研究に没頭したいという考えなのかもしれません。

茶道が結んだ「縁」

社長室に置かれた茶器

「奥様との出会いや馴れ初めが気になる」という質問もありました。これもまた仲さんが、「大学の茶道のサークルで出会って、可愛い子だったので口説いた」と岩谷社長よりも先に答えてくれて、岩谷社長も全く否定しなかったので笑いました。

奥様のどんなところがお好きですか?の質問には照れて答えずらいようでしたので、「どういうタイプがお好きなんですか?」と聞くと「素直で話しやすい子が好き」とのこと。学生時代に岩谷青年の語る夢を奥さんが楽しそうに聞いていたのかな♡なんて想像してしまいます。

岩谷社長が茶道のサークルに入ったきっかけは、ご実家が茶道教室で「祖母と母が茶道の先生をしていた」のだそうです。「甘いお菓子が好き」というのも小さい頃からお茶とともにお菓子が身近にあったからかもしれませんね。

ちなみにご出身の福島県の名産なら「ままどおる」がおすすめだそうです。

※「ままどおる」とは、バターを多く加えたミルク味の餡を生地で包み焼き上げた、 福島県郡山市の菓子メーカー・三万石が製造しているお菓子。お土産品として大変有名です。

茶道にはいくつかの流派があり、それぞれ作法が違う部分もありますが、茶道の根底にあるのは、お客様をお迎えする全てにおいての心遣いです。

社長室へと丁寧に迎え入れてくれ、心のこもった対応をしてくれていることに、ずっと感動しながらインタビューをしていたのですが、岩谷社長はナチュラルに茶道の精神をもって「一期一会」の時間を過ごしてくれているのだなと思いました。お話しされている間も常に姿勢が良く、指先まで所作が美しいのも、日頃から茶道を嗜んでいるからなのだと納得でした。

子ども時代エピソード

岩谷社長がどんなお子さんだったのか?お母さまにどんな子育てをされたのか?という質問も多く、我々も一番聞いてみたいと思っていたことでした。

講演会で話されていた子どもの頃のエピソードで、お父さんのカメラを分解したという話がありましたが、怒られなかったのでしょうか?

「怒られたと思うけど気にしない子どもでした。今、自分の子どもが自分でやろうと思ったことをやらないと気が済まない様子を見ていると、きっと自分の小さい頃に似ているのではと思う」と、自分の親も子育てで大変なこともあったのでは?と思っているそうです。

学生時代に株で稼いで浪人時代の費用を捻出

高校生の頃に株で稼いで、そのお金を自らの浪人時代の費用にあてていたという仰天エピソードがある岩谷社長。それは金融教育として株式投資を親から提案されたのですか?

「ちょうど高校生の頃って、株に興味を持ちませんか? 興味あったので自分でやってみたんです」

なんと誰かからの教えられたり勧められたのではなく、自ら株に興味を持って始めたのだそうです。高校生の頃といえば普通、部活や恋愛に夢中で、多少は将来のことに漠然とした興味は向けるとは思いますが、株で稼ごうとは考えたことなかったです・・・興味の持ちどころが我々凡人とは全く違いますよね。

ご両親からは「自分の責任で自由にやりなさい」と良い意味で放任されて育ったという岩谷社長。

とはいえ、子育てはあれこれ言って干渉するより、子どものしたいようにさせることの方が忍耐が必要で大変です。おそらく「この子は大丈夫」と信じて待てる大きな愛情があったから、ご両親も「自由にやりなさい」と言えたのだろうなと思いました。

起業について

さて、岩谷技研ではアルバイトの学生も多く、卒業後の将来は多くの学生が企業への就職という進路を選ぶのに対して「起業するって、やっぱりすごい。どうしてその勇気が持てたのか?」を聞きたいという質問もありました。

岩谷社長は大学生の頃にも、プログラミングの知識を活かして起業していたんですよね?

「工学部は実習や実験が多く、限りある24時間の中でアルバイトをして生活費を稼ぐことを計算してみると、自分で仕事を作って会社をやった方が効率が良いと思った」と、淡々と話す岩谷社長。だからと言って、誰もが簡単に会社をつくれるわけではありませんよね・・・。

岩谷社長のやってみるからはじめてみるという姿勢は子ども時代からずっと変わっていないことに感心しました。

すべての経験が今に役立っている

高校時代の株式投資の知識や大学時代に起業しようとした時に法律や契約書について、たくさん調べたということが今の会社経営やファイナンスに役立っています。「経験していることをつかっているだけなんです」と岩谷社長。今までの人生の経験値が高過ぎやしませんか?と驚くばかりの我々。

そうした経験の中で、今までで一番嬉しい、もしくは悔しいとか悲しいと思ったことを教えてくださいと聞くと

「感情の浮き沈みがあまりないので」と、出来事に一喜一憂せず「全部通過点でしかない」という考え方をしているのだそうです。失敗は何が悪かったかを教えてくれるから、さらに先に進めると、とてもポジティブです。

それは、感情がないというよりは、感情を素晴らしくうまくコントロールできているということでは?

「モチベーションを保つために、情熱の火を”とろ火”でずっと燃やし続けていきたい」とキラキラした目で語られ、我々も胸がじ〜んと温かくなりました。

同じ人間なのに脳のつくりが違うのか?つくりは同じでも使い方が違うのか?岩谷社長は天才すぎやしないか?それよりも心根が美し過ぎないか?そもそも本当に同じ人間なのか?と、我々の理解を超えてしまったので、思わず「宇宙の叡智を教えるために地球にやって来た宇宙人ですか?」と聞いたところ、さすがに困ったような笑顔を浮かべる岩谷社長・・・えっと、では苦手なことはありますか?

「苦手なことばかりですよ〜。新しいことをしていくのが得意ですが、根気のいる繰り返しの作業などは苦手です。だから会社をつくったんです」と自分が苦手なこと、できないことでも、それを得意とする人、できる人がいる。一人では難しいこともみんながいれば実現できる! 隣にいる仲さんも笑顔で頷きます。

「気球による宇宙旅行」を目指すというイメージから、ふわふわしたつかみどころのない雰囲気を感じていましたが、岩谷技研にあるものは、アイデアや思いを実現するための確かな技術を生み出す一人ひとりの努力と働きなのだと、岩谷技研で働く皆さんの顔が思い浮かびました。気球を開発したことも素晴らしいですが、それを作る会社を作ったことが、まず本当に素晴らしい!と改めて感じたインタビューとなりました。

皆さんの素朴な質問に対する岩谷社長の回答のどれもが、経験と知識に基づいて素晴らしく深イイ話になって返ってきました。「コストパフォーマンスを計算して数字を人にわかりやすく伝えるのは得意かもしれません」とお話ししてくれたことが、たくさんあります。

引き続き総力特集!岩谷社長インタビューの続きをお楽しみに!!