キャビンT-10 EARTHERが気になってしょうがない!業務推進課 楠正義さんインタビュー

業務推進課にて主に資材購買関係を担当されている楠正義さん、どんなお仕事内容なのかなど、色々お話をうかがいました。

ゼロイチの現場で役に立てると思った

業務推進課に所属する楠正義さんは岩谷技研に勤める前、道内の大手企業で総務・経理の仕事に長年関わってきました。岩谷技研は3社目とのことで、2社目では東京でスタートアップを立ち上げる際に携わりました。その事業が軌道に乗った頃、作り出したものを大きくしていく仕事よりも、準備のないところから新規事業を立ち上げ、新しい価値を作り出す 0→1(ゼロイチ)の現場が魅力的であると感じ、自分の経験を活かしたいと2021年の12月に岩谷技研へ入社します。

社内の様子を見て技術者に負担をかけず、実験を滞らせないことが大切だと感じた楠さんは、まずは岩谷技研にとって欠かせないヘリウムガスの調達や各種資材の購買関係、在庫管理を引き受けることを申し出ます。

ヘリウムガスが入手困難?!ロードテープが生産終了?!

楠さんが入社して間もなく宮古島での実験があり、ヘリウムガスを調達することになります。ところがコロナ禍でそれまでのように現地で調達できない!という緊急事態が発生しました。

「ヘリウムが世界的に減っているようなんですよ」と楠さん。そもそもヘリウムは天然ガス産出時の副産物として分離、精製される貴重な資源。近年、パンデミックや戦争・紛争などの世界情勢の関係で、油田が停滞し供給悪化が続いているのだそうです。

岩谷技研のプラスチック気球はヘリウムガスで飛ばすのに、ピンチじゃないですか!!

楠さんは手を尽くし、ヘリウムガスの入手先を新たに確保します。ところが今度はそれを輸送するのが大変で…。結果的に宮古島の実験は無事行うことができ、成功したそうですが、「綱渡りでした」と当時を思い出して、ちょっと苦笑いの表情。

私たちもホッと胸を撫で下ろしたところで、「その次に、ロードテープのメーカーが廃業!という事件があって…」と話し始める楠さん。

ロードテープ(気球全体の荷重を支えるテープ)は気球を作るのに重要!またまたピンチじゃないですか!!

世界中からサンプルを取り寄せて代替品を探したのだそうです。入社早々から大きな危機を2度も乗り越えてきたんですね・・・と楠さんの功績を讃えると「もちろん自分だけの力ではなく、岩谷社長がいろいろなところで気球宇宙遊覧の話をしてくれているおかげで、手を差し伸べてくれる人がたくさんいました」と教えてくれました。

普段の一人ひとりの言動が水面下でつながっていき、開発や事業を推し進める大きな力になっていってるのだなと感じました。

趣味はバイク 乗り物や機械構造に興味津々

楠さんの趣味はバイクとのことで、夏はバイクに乗ってあちこち出かけるのが楽しみなのだそうです。道内ツーリングは最高に気持ちいいでしょうね!

機械いじりもお好きなようで、「乗り物」としての「キャビン」に興味津々の楠さん。

2023年2月に行われた岩谷技研・記者発表会でお披露目した二人乗りキャビン、T-10 EARTHERにはレーシングカーにも採用されているレカロのシートが使われているのですが、「めちゃめちゃかっこいいですよね!」と目をキラキラさせていましたよ。

また、開発部の人たちが作業している様子や彼らが使っている工具が気になったり、天頂弁の機構を見ては「これどうやって動くんですか?」と聞いたりして、メカニカルな部分が気になってしょうがないとのこと。

事務系の仕事を担当していながら実はエンジニアな視点も持っている楠さんにとって、岩谷技研は来るべくして来た、まさに天職的な場所なのかもしれませんね。

IPOに向けての取り組み

岩谷技研では、IPO(株式公開)を目標にしています。上場のためには厳しい審査を通過するための高いハードルがあり、管理体制、内部統制を整えるなど、必要な準備が多岐に渡ります。実現させるには経理部門だけの努力だけではなく、各部署、現場の協力も不可欠です。

楠さんは岩谷技研の次のステージに向けて「みんなの協力が得られるように仲間から信頼される人になりたい」と話してくれました。