パイバルおじさん改め、Mr.パイバル 機械課・伊藤智範さんインタビュー
機械課に所属する伊藤智範さんにインタビューを行いました。
伊藤さんは、2022年1月に岩谷技研に入社。前職では自動車関係の会社で、CAEシミュレーションによる安全解析などに携わっていました。
岩谷技研に入社してからは、実験の計画・実施・報告書の作成・結果の分析などを担当しています。
伊藤さんはバイオリンとベースが弾けるという多彩な方で、また「人と違うことをやりたい、人と同じことはしたくない」というタイプであると教えてくれました。そんな彼が転職先に岩谷技研を選んだのは、世界的に見ても珍しい事業であるという点で、「スパイスが効いている会社」と独特の表現で心境を語ってくれました。
パイバルおじさんの誕生
新入社員松本さんの実験レポート記事「風を読む!カラフルなゴム風船の正体」に、伊藤さんの実験での活躍が描かれております。こちらの記事内で「パイバルおじさん」として登場し、その愛称は社内でも話題になっているとのことです。
「パイバル」とはパイロットバルーンの略で、上空の風の流れを調べるために使われる風船のこと。気球を飛ばす前に、カラフルなゴム風船にヘリウムを入れて飛ばし、風の流れを確認することができます。これは熱気球の現場で行われている風読み作業に倣って取り入れた、打ち上げ前準備作業だそうです。
伊藤さんは、このパイバルを担当しているため、「パイバルおじさん」という愛称で呼ばれることになりましたが、しかしまだ28歳と若いため、「おじさん」と呼ばれることは誠に遺憾であるとのこと(笑)。
「ミスター・パイバル、と呼んでほしい」と御本人が愛称の修正を求めておりますので、伊藤さんにお会いしたときは、是非「ミスター・パイバル」と呼んで頂ければと思います。
気球に乗ったときの感想は?
ガス気球に乗って30メートル上空まで飛んだ経験を持つ伊藤さん。その時の実験では、気球が紐につながった状態だったとのことですが、乗ったときの感覚を尋ねてみると「ハンモックに揺られている感覚に近い」ということでした。
スーッと上空に上がっては、つながった紐で戻され、またゆっくり上がり…、という状況だったそうです。
実は伊藤さん、気球に乗ったのはその時が初めての体験でした。高いところにあまり興味が無いというお話しでしたが、その時は「もっと上がってほしい」という気持ちだったようです。
「ハンモックに揺られた感覚」で上昇して地上を見下ろす…きっと気持ちの良い体験なのでしょうね!
安全運行には「風を読むこと」「冗長性」
気球の実験に取り組んでいる伊藤さんは、安全に運行するためには、風を読むことが非常に大切であると語ります。
また気球をさらに使いやすく、壊れにくく、また壊れてもこれがあるから大丈夫といえる「安全策の冗長性」が何より重要だということです。
岩谷社長も安全性については気を遣っていると常々お話されているので、何重もの安全性を考慮しての開発・実験が行われていることが伝わってきました。
伊藤さんは前職で大企業に勤めていたわけですが、その時の環境に比べると岩谷技研はたいへんスピード感があって驚いたといいます。
そんな目まぐるしく状況が変化する中で様々な開発・実験を行い続けている伊藤さんの目は、とても前向きで輝いており、苦労の中に確かなやり甲斐と楽しさを見出しているように感じました。