岩谷技研、北海道スペースポート(HOSPO)で通信基板の放球試験に成功 最高高度記録33.1kmに到達

気球で宇宙へ 誰もが“宇宙の入り口”を体験できる旅客技術開発スタートアップ企業

“NearSpaceからの宇宙旅行” を目指す旅客技術開発会社、 株式会社岩谷技研(本社:北海道札幌市、 代表取締役CEO:岩谷圭介)は、 5月19日、 大樹町(町長 酒森正人)およびSPACE COTAN株式会社(本社:大樹町、 代表取締役社長兼CEO 小田切義憲)の協力の下、 アジア初の民間にひらかれた商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」内の1,000m滑走路において、 自社製LoRa無線基板の高高度放球試験を実施し、 これまでの最高高度記録18.2kmを大幅に超える高度33.1kmからの安定した信号受信に成功しました。 今後、 大樹町とより密接な連携・協力体制を構築し、 今年度中の高高度有人飛翔試験実施に向け、 通信機器の試験をはじめ、 気密キャビン並びにプラスチック気球の実証実験を頻繁に行って参ります。

実験概要

試験名称:自社製LoRa通信基板の高高度放球による実機検証
試験目的:改良版の自社製通信基板による通信動作検証
期  間:2022年5月19日
場  所:HOSPO 1,000m滑走路
試験内容:3月末に最高高度18.2kmからの受信成功後、 プログラムを更に最適化した新基板による、 より分解能が高く安定した信号受信の実現を目指す。 生分解性カプセルとゾンデ気球(どちらも微生物により自然に還る材質)を用いている。 岩谷技研のHOSPOでの実験は今回が初めてとなる。

実験結果

最高高度:33.1km
水平距離:HOSPOから 83km(釧路沖着水)
着水時間:9:45
成  果:打ち上げ直後から着水直前(海上430m付近)まで信号を受信し続けることに成功。 今回の実験により岩谷技研が構想している宇宙遊覧高度(25km)を超える高度からでも問題なく無線信号を受信できることを実験的に確認できた。

各団体・各社のコメント

株式会社岩谷技研 代表取締役社長 岩谷圭介(いわや けいすけ)

19日は朝 7:26に気球を放球、 9:25に目標としていた高度30kmを超えたあと最高高度33.1kmをマーク。 9:48には大樹町から東に83kmの釧路沖海域に着水。 搭載した改良版の通信基盤がしっかり機能することが確認できました。 岩谷技研では今年度中の高高度有人飛翔試験実施に向け、 こうした通信機器の試験をはじめ、 気密キャビン並びにプラスチック気球の実証実験をより頻繁に行って参ります。
頻繁な実証実験の鍵となるのは射場ですが、 今回使わせていただいたHOSPOは本社がある札幌からの移動が容易で、 打ち上げ設備が整っており、 理想的な環境であることを確認できたことも今回の実験の大きな成果です。 今後、 大樹町様も含めてより密接な連携・協力体制を構築し、 実験~検証の頻度・精度・確度をさらに加速させていきます。

SPACE COTAN株式会社 代表取締役社長兼CEO 小田切 義憲(おだぎり よしのり)

岩谷技研様の初の放球実験がここHOSPOにて成功しましたことをお喜びいたします。 大樹町は平地が広く、 また海に面していること、 気象状況が比較的安定していること、 そして札幌からのアクセスが良好であること等多面的に気球放球実験の好適地であることをご理解いただけたものと考えています。 今後さまざまな形態の実験継続が予想されます中、 引き続きHOSPOの施設をご利用いただけることを期待しています。 弊社ではさまざまな実験、 試験等でHOSPOをご利用いただく皆様にとって、 使い勝手の良い施設を目指して参ります。

北海道スペースポート(HOSPO)とは?

HOSPOは、 2021年4月に北海道大樹町にて、アジア初の民間にひらかれた商業宇宙港として本格稼働しました。 「北海道に、宇宙版シリコンバレーをつくる」というビジョン実現に向けて、ロケットおよび宇宙旅行等を目的とした宇宙船(スペースプレーン)の射場・実験場を整備し、打上げ支援業務を行います。HOSPOは世界の宇宙ビジネスを支えるインフラとして、航空宇宙の研究開発〜ビジネスサポートならびに地方創生を含むビジネス機会を提供します。2025年までに2つの人工衛星用ロケット射場整備を進めており、その資金確保にはふるさと納税(企業版・個人版)及び寄附の仕組みを活用しております。北海道スペースポートWebsite:https://hokkaidospaceport.com

北海道大樹町 概要

名称   :北海道大樹町
代表   :大樹町長 酒森 正人(さかもり まさと)
所在地  :北海道広尾郡大樹町東本通33番地
概要 :北海道大樹町は人口5,390人の一次産業が中心の町ですが、昭和59年の北海道大規模航空宇宙産業基地構想内で航空宇宙基地の適地とされ、以降35年以上にわたり宇宙のまちづくりを推進しています。令和2年に地域再生計画「大樹町発!航空宇宙産業集積による地域創生推進計画」を策定し、北海道スペースポート整備による宇宙版シリコンバレーの形成を目指しております。
Website:https://www.town.taiki.Hokkaido.jp

株式会社岩谷技研 会社概要

名称   :株式会社岩谷技研
代表   :代表取締役社長 岩谷圭介(いわや けいすけ)
所在地  :北海道札幌市北区北16条西4丁目1-30
事業概要 :岩谷技研は高高度ガス気球と旅行用気密キャビンを開発・製造し、気球による“NearSpaceからの宇宙旅行”を目指している旅客技術開発会社です。
Website:https://iwaya.biz/

SPACE COTAN株式会社 会社概要

名称   :SPACE COTAN株式会社
代表者  :代表取締役社長兼CEO 小田切 義憲(おだぎり よしのり)
所在地  :北海道広尾郡大樹町字芽武183番地
事業概要 :大樹町からの委任に基づくHOSPOのプロジェクト推進業務全般(北海道スペースポートの管理運営、整備資金調達支援、射場の設計、国の認定取得、国内外の顧客開拓、PR活動等)、宇宙産業促進に向けた自主事業等。
Website:https://hokkaidospaceport.com

ソース:PR TIMES

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